投資用ワンルームマンションを複数所有するメリットとデメリットを徹底解説!

コラム紹介

投資用ワンルームマンションの購入の際、物件の複数所有を勧められるケースがあります。これから不動産投資を運用する方にとっては、「いくつも所有して大丈夫なのだろうか」と不安に感じるのではないでしょうか。

この記事では、投資用のワンルームマンションを複数部屋所有するメリットとデメリットについて、不動産投資初心者でもわかりやすいように解説しています。2戸目以降の物件を購入するおすすめのタイミングも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

投資用ワンルームマンションを複数所有する4つのメリット

はじめに、複数部屋の投資用ワンルームマンションを所有するメリットについて解説します。

メリット1:家賃収入が増える

最も分かりやすいメリットは、入ってくる家賃の額が倍増することです。ワンルームマンション投資は、比較的小さな利益を積み上げていくため、1戸のみの所有では長期的な運用が必要です。

例えば、家賃が月8万円の部屋を2戸所有していたら毎月16万円、3戸保有していたら24万円が家賃として入ってきます。金融機関からローンを借りて運用する場合も、1戸あたり2万円利益があれば、3戸保有すると年間72万円の利益を積み上げられる計算です。

本業以外でこれだけの収入を得られれば、自己資金に余裕が生まれます。次の不動産投資の資金にもなり、良い循環をもたらすでしょう。

メリット2:複利運用効果が出せる

複数所有で得た利益をさらに増やす「複利効果」が期待できるのもメリットのひとつです。複利とは、利子に利子を付けて増やしていくことです。不動産投資において、各物件で得た利益を元に、さらに利益を生み出すことを複利効果と呼びます。

ワンルームマンション投資で複利効果が期待できるのは、複数所有で得られた利益で1戸目のローンを積極的に繰り上げ返済していく方法です。繰り上げ返済していくと、その物件のローン負担額が減り、利回りが良くなります。ローンが完済すれば、その物件は純資産となり、毎月の家賃収入分がまるごと利益になります。

2戸目、3戸目と繰上げ返済が進むほど、完済スピードも速くなっていき、効率よく純資産化を進められます。複利効果を発揮する複数所有は、ワンルームマンション投資の効果的な運用方法です。

メリット3:リスクを分散できる

不動産投資の不安材料である各種リスクを分散させられる点も複数所有の大きなメリットです。

不動産投資には

・空室リスク
・自然災害リスク
・価格変動リスク

など、様々な要因で収入が減ってしまったり、無くなってしまったり、かえって出費が増えてしまう事態が想定されます。

例えば、1戸所有で空室が出てしまった場合、家賃収入がない状況でもローンの返済や次の入居者をさがすために修繕費や宣伝費がかかります。長期間利益が得られなければ、条件が悪くとも売却に踏み切らざるを得ません。

複数所有していれば、1つの物件で空室が出てしまったとしても、他の物件の収入でカバーが可能です。損切りのために売却するにしても、適切な売却時期を見極める猶予があります。

メリット4:節税効果が期待できる

複数の不動産を所有し、不動産貸付が事業として認可されれば、節税の効果が得られます。不動産投資は事業として認可が下りれば、青色申告特別控除や青色事業専従者といった制度により、所得税の控除を受けられます。

なお、認可されるためには、貸与できる物件をおおむね10室以上保有していなければなりません。

投資用ワンルームマンションを複数所有する3つのデメリット

続いて、投資用不動産の複数所有のデメリットについて解説します。

デメリット1:投資金額が大きくなる

所有する物件を2戸3戸と増やすと、当然ながら、投資する金額も2〜3倍になります。金融機関のローンを利用する場合は、大きな額の借金を複数抱えることを意味します。当然ながら、ローン返済額も増えるので、余裕を持った収支計画が重要です。

デメリット2:リスクの可能性が増える

投資用ワンルームマンションの複数所有は、リスクを分散させられる反面、リスクに遭遇する確率も高くなります。万が一、同時に空室になってしまったら、赤字になる額も倍額です。複数物件のリスクに耐えられるだけの自己資金の余裕がある方にしかおすすめはできません。

デメリット③手間が増える

不動産投資の運用には、資金だけでなく、様々な手間がかかります。都内のワンルームマンションを例に取ると、早ければ数年おきに入退室があります。

その都度、

・退去手続き
・原状回復あるいは修繕
・新規の入居者募集

など、対応すべき手間がかかります。

さらに、確定申告や収支計算、定期的な周辺不動産相場チェックなど、細かな配慮が必要な場面は少なくありません。複数物件を所有すれば、それらの手間も増えていきます。忙しい方には複数所有は不向きでしょう。

投資用ワンルームマンションを追加購入するおすすめのタイミング

では、初心者投資家が投資用ワンルームマンションを複数所有すべきタイミングはいつでしょうか。おすすめのタイミングを3つ紹介します。

1.運用ノウハウが身についたとき

2戸目以降を購入するのであれば、1戸目で運用に慣れてきた後がおすすめです。初めての不動産運用では、キャッシュフローの管理や入居者との距離の取り方など、不慣れでどうして良いか悩む方もいらっしゃいます。管理会社への委託も可能ですが、管理会社の選定の仕方や、どこまでのアドバイスを聞き入れるべきか、初めての運用では判断が難しい場面が多々あります。

1戸目の運用で安定した収益が得られ、自信がついたときが複数所有するタイミングです。複数所有にはしっかりした収支計画も欠かせません。収支計算の考え方に慣れてからの決断が賢明でしょう。

2:1戸目の収支が安定しているとき

2戸目以降の物件購入は、1戸目の運用が安定していることが条件といえます。なぜなら、2戸目以降も金融機関による融資審査を通過するためには、1戸目の経営状態がカギになるからです。

1戸目が安定し、滞りなく返済されていれば、金融機関から信用が得られます。反対に、経営状態が悪ければ、融資を受けられないおそれも。1戸目の経営が黒字で安定しているときが複数所有に適した時期でしょう。

3:自己資金に余裕があるとき

デメリットの章でお伝えした通り、複数所有のためには、リスクに備えられる自己資金が必要です。

自己資金に余裕があり、少額の融資で複数所有が可能であれば、複利効果を得られるチャンスです。

2戸目以降の家賃収入で1戸目の繰り上げ返済スピードを上げていき、ローンが完済すれば、純資産を形成できます。

堅実な複数所有でワンルームマンション投資を成功させよう

複数所有は、不動産運用にとって効果的な手段のひとつです。初心者から不動産投資を始め、投資用ワンルームマンションの複数所有で成功している方もたくさんいらっしゃいます。

ただし、投資用ワンルームマンションの複数所有には、メリットもデメリットもあります。

◆複数所有のメリット
①家賃収入が増える
②複利運用効果が出せる
③リスクを分散できる
④節税効果が期待できる

◆複数所有のデメリット
①運用ノウハウが身についたとき
②1戸目の収支が安定しているとき
③自己資金に余裕があるとき

1戸のみの運用か複数所有の運用か、どちらが正解ということはありません。

いずれにしても、ご自身の状況と照らし合わせ、慎重な判断が大切です。

状況をしっかり伝えていないにもかかわらず、複数の物件所有を強く勧めてくる業者は要注意です。信頼のおける不動産パートナーを見つけることも、ワンルームマンション投資にはかかせません。適切なアドバイスを得られるパートナーと不動産投資を成功させましょう。

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