大阪の投資用マンション売却で押さえるべきポイント!不動産投資の売却手順やコツを解説

コラム紹介

大阪の投資用マンションを高く売るためのコツとは?

大阪で投資用マンションを売却する際に最も重要なのは、「どのタイミングで・どんな情報をもって・どう進めるか」を正しく判断することです。

大阪は全国的に見ても投資ニーズが強い市場ですが、その一方でエリアごとの価格差や需要の波、税制の扱いなど、知っておくべきポイントは非常に多くあります。

特に、地域特有の不動産動向や適切な売却タイミング、そして複雑な税制や契約の仕組みを理解していないと、思わぬ損失を被ることも。
だからこそ、売却を成功させるためには「市場の全体像」と「売却プロセスの具体的な流れ」を押さえることが欠かせません。

この記事でわかること
  • 大阪のマンションを高値売却するためのコツ
  • 残債がある場合の対策
  • 売却までの手順
  • 損しないための基礎知識

この記事では、大阪の投資用マンション売却で知っておくべき基礎知識から、実務で使えるチェックポイントまでを段階的に整理します。

資産価値をしっかり守りながら、スムーズに売却を進めるための判断材料としてぜひ活用してください。

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|大阪の投資用マンション市場と相場の特徴

大阪の投資用マンション市場は、関西圏の中でも特に取引が活発で、エリアごとの需給バランスや再開発状況が価格に直結する特徴があります。
とくに大阪市内は、単身者需要の強さ・企業立地・交通利便性の高さが重なり、首都圏に次ぐ安定した投資エリアとして評価されています。

ここでは、大阪の相場がどのように形成されているのか、具体的な特徴とあわせてご紹介します。

■大阪の市場が強い理由【単身需要×企業集積×利便性】

大阪は人口流入が続く都市で、とくに単身世帯の割合が高く、ワンルーム・1Kマンションの需要が底堅いのが特徴です。
梅田・難波・京橋などの主要ターミナル駅周辺では、24時間働くビジネスパーソンが多く、コンパクト住戸の賃貸ニーズが安定しています。

〇大阪市の市場を支える主な要素
・大企業・外資系企業の集積による単身者需要
・交通網(地下鉄・私鉄・JR)が密で、駅距離が価値に強く影響
・再開発エリアが多く、将来価値への期待が価格に反映
・家賃相場が比較的安定しており、空室リスクを抑えやすい

これらにより、大阪の投資用マンション市場は「賃貸付けしやすい=売却時の評価も落ちにくい」という構造を持っています。

■大阪の投資用マンション相場の傾向【都心部と周辺部で2極化】

大阪市内はエリアによって相場が大きく異なります。
特に、人気の高い「中央区・北区・福島区」では単身者向け物件の成約価格が他エリアより高く、利回りはやや低めに推移する傾向があります。

〇大阪市中心部の特徴
・価格は高め
・表面利回りは4%前後で推移することが多い
・築浅・駅近は特に強い需要がある

〇大阪市周辺部(淀川区・東淀川区・城東区など)の特徴
・価格帯は中心部より抑えめ
・利回り5〜6%台の物件も多く、投資家の動きが活発
・大阪駅・なんばへのアクセスで需要が大きく変わる

市場は「立地×駅距離×築年数」で価格が決まり、同じ大阪市内でも単価に数十万円/m²の差が出るケースも珍しくありません。

■再開発が相場に与える影響【梅田・うめきた・なんば周辺は要注目】

大阪では大規模な再開発が継続しており、その動きが投資用マンションの相場形成に大きく関わっています。
なかでも、うめきた2期エリアや大阪駅北側の整備、さらには難波周辺の商業再編などは、街全体の価値を押し上げる要因として市場から強く評価されています。

再開発が進む地域では、働く場所や商業機能が増えることで単身者の流入が期待でき、賃貸需要が安定しやすくなります。また、街のブランド価値が高まることで、築年数が経過しても価格が維持されやすいという傾向が生まれ、売却時の査定にもプラスの影響を与えます。

さらに、インフラ整備が進むことで都市への回帰が促され、居住ニーズが長期的に高まる点も相場を支える重要なポイントです。

こうした動きはすぐに価格へ反映されるだけではなく、将来の資産価値の安定にもつながります。
売却を検討するオーナーにとって、これらの再開発プロジェクトがどの段階にあるのかを確認することは、最適な売却時期を見極めるうえで欠かせない判断材料となるでしょう。


|投資用マンション売却までの手順を解説

投資用マンションを売却する際の手順を詳しく解説します。初心者の方にも分かりやすいように、各ステップを丁寧に説明しますので、ぜひ参考にしてください。

1.相場を調べる

売却を始める第一歩は、売却予定のマンションの相場を調べることです。
インターネットの不動産情報サイトを利用して、近隣の類似物件の価格を確認します。

また、一括査定サイトを活用することで、複数の不動産会社から見積もりを取得できます。これにより、現在の市場動向や物件の需要を把握することができます。

例えば、国土交通省が公表している不動産価格指数や、東日本不動産流通機構のデータなどを参考にすると、マンション価格の傾向を把握するのに役立ちます。
最近では中古マンションの価格が上昇しているため、売却のタイミングとしても良い時期と言えるでしょう​。

2.物件の査定を依頼する

相場を確認したら、次に不動産会社に物件の査定を依頼します。
査定は無料で行ってくれる不動産会社が多く、一括査定サイトを利用することで複数の不動産会社に査定を依頼できます。

査定額はあくまで参考価格であり、実際の売却価格とは異なることを理解しておきましょう​。
査定結果を確認する際には、「査定額の根拠」を必ず確認しておくことも大切です。
高すぎる査定額を提示された場合は、その根拠をしっかりと説明してもらいましょう。根拠が不明瞭な場合、その査定額が実際の市場価格とかけ離れている可能性があるためです。

3.媒介契約を結ぶ

不動産会社と媒介契約を結ぶ査定結果に納得したら、不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。契約を結ぶ際は、それぞれの契約のメリットとデメリットをよく理解し、自分に適した契約を選びましょう。

4.買付申し込み・買い手との交渉

不動産会社が売却活動を開始し、買い手が見つかると買付申し込みが入ります。
ここからは買い手と交渉が始まります。価格交渉や引き渡し条件などを話し合い、双方が納得できる条件で合意を目指します。買い手との交渉では、以下のポイントに注意しましょう。

  価格交渉:初めの提示価格が高すぎると交渉が長引く可能性があります。
       適正価格での提示が望ましいです。
  引き渡し条件:引き渡しのタイミングや物件の状態に関する条件を明確にします。

5.売買契約の締結

交渉がまとまったら、売買契約を締結します。
契約書の内容をよく確認し、契約時に必要書類を準備します。主な必要書類は以下の通りです。

本人確認書類:運転免許証やパスポートなど
実印と印鑑証明書:市区町村役場で発行
登記済証:物件の登記情報

契約締結時には手付金の授受が行われますが、この手付金は引き渡しが完了するまで保管しておく必要があります。
何らかの理由が発生し売買契約が解除された場合、手付金を返金する義務があるためです。

6.決済日の決定・引き渡し

売買契約締結後、決済と引き渡しを行います。
引き渡しは平日の午前中に設定するのが一般的です。これは銀行での決済手続きが平日のみで行われるためです。

また、引き渡し当日は登記手続きも行うため、午前中に設定することが推奨されます​ 。
売却物件に抵当権が設定されている場合は、決済日の確定後、抵当権の抹消手続きが必要です。
金融機関によっては2週間〜1ヶ月前の手続きが必要となるため、前もって相談しておくと良いでしょう。

引き渡しが完了したら、正式に物件の所有権が買い手に移ります。引き渡しまでの流れをスムーズに進めるために、不動産会社と密に連絡を取り合いましょう。

これらの手順を踏むことで、投資用マンションの売却をスムーズに進めることができます。
信頼できる不動産会社と協力し、細かな点にも注意を払いながら進めていくことが成功の鍵となります。

売却の際には、市場の動向をよく観察し、適切なタイミングで売却を進めることが重要です​。





|残債のある投資用マンションの売却を考えたときにやるべきこと

ローンを完済しているマンションなら、名義変更の手続きだけで売却を完了できます。
しかし、投資ローンが残っている物件の場合、取引の最終段階で「抵当権の抹消」を必ず行う必要があります。

抵当権とは、金融機関が融資の担保として設定する権利のことで、この権利が残ったままでは買主が安心して購入できません。
そのため、決済日に残債を一括返済し、抵当権を確実に外す流れをつくることが売却成功の前提となります。

残債がある状態での売却は複雑に感じられますが、実は押さえるべきポイントは明確です。事前にローン残高を把握し、物件の相場観をつかみ、必要な費用を整理しておけば、想定外の持ち出しを避けつつスムーズに売却を進められます。

以下では、残債ありマンションを安全かつ効率的に手放すために欠かせない具体的なステップを順に解説していきます。

【ポイント①】投資ローン残高を正確に把握する

売却を検討する最初のステップは、現在のローン残高を正確に知ることです。
金融機関が発行する残高証明書で確認でき、手元にない場合は再発行を依頼できます。残債が正しく把握できていないと、売却による収支シミュレーションができず、損益判断の出発点を誤る可能性があります。

【ポイント②】複数の不動産会社に査定を依頼する

次に、物件が市場でどれくらいの価格で売れそうかを知るために、複数社へ査定を依頼します。査定額とローン残高を比較することで、アンダーローン(売却価格が残高を上回る)か、オーバーローン(残高が売却価格を上回る)かを判断できます。

アンダーローンであれば売却代金でローン完済が可能ですが、オーバーローンの場合は不足額の自己資金を用意する必要があります。

【ポイント③】売却費用を事前に整理しておく

売却には仲介手数料、印紙税、司法書士報酬、登録免許税、ローンの繰上げ返済手数料など、想像以上に多くの費用がかかります。

これらを合算したうえで、売却代金だけで返済が可能か、不足分をカバーできるかを検討することで、資金繰りの不安を解消できます。特にオーバーローンが見込まれる場合は、早い段階で持ち出し額の目安を把握しておくことが重要です。




|大阪の投資用マンション売却で押さえるべきポイント

関西、とくに大阪は投資用マンションの取引が非常に活発なエリアで、エリアごとの需給バランスや再開発の進行度によって価格の動きが大きく変わります。
売却では、こうした「地域特有の事情」を前提に、査定の取り方・価格設定・媒介契約の選択などを進めることが成功の近道です。
以下では、大阪・関西エリアで売却を検討する際に押さえるべき実務ポイントを、具体例を交えながら整理します。

■複数の不動産会社に査定を依頼する【関西市場に精通した会社を選ぶ】

大阪や関西圏のマンション市場は、首都圏とは異なる価格形成の特徴があります。
例えば、梅田・なんばなどの都心部では再開発が継続していることから、将来価値を織り込んだ査定が提示されるケースも見られます。逆に、駅距離が少し離れるだけで需要が大きく変わるエリアも存在します。

そのため、査定を依頼する際は「関西の取り引きに強い会社」を複数選ぶことが必須です。
関西特化型の一括査定サービスを利用すれば、地元事情に詳しい会社から効率よく査定を集めることができ、価格帯の相場観をつかむ材料になります。

■ローン残高を確認し、希望価格や売却時期を明確にしておく

関西圏では、インフラ整備や大型プロジェクトの動きが価格に影響する場面が多くあります。
大阪湾岸の再開発、関西国際空港アクセスの改善、都心部の再開発(うめきた、なんばエリアなど)はその代表例です。

これらの動向を踏まえて、
・現在のローン残高
・売りたい価格帯
・売却に適した時期
を最初に整理しておくと、売却中の判断がブレにくくなります。

特に大阪市内の物件は、エリア別の需給差が価格に反映されやすいため、「再開発のタイミングをどう捉えるか」が売却益を左右するポイントになります。

■費用や手数料を事前に押さえる

売却には仲介手数料・印紙税・登録免許税・司法書士費用・繰上げ返済手数料などがかかりますが、大阪では季節的な繁忙期(転勤シーズンなど)に価格の動きが活発になり、手数料の設定や広告戦略が変わる傾向があります。

売却に関わる主な費用一覧

費用項目 内容の概要 発生タイミング
印紙税(売買契約書) 売買契約書に貼付する印紙。売却価格に応じて金額が変わる。 売買契約締結時
抵当権抹消費用(司法書士報酬含む) ローンが残っている場合に必要。抹消登記と司法書士費用が発生する。 引き渡し前
管理費・修繕積立金・使用料等の精算 管理費・修繕積立金・駐輪場使用料などを、売主・買主間で日割り精算する。 引き渡し時
固定資産税・都市計画税の精算 1月1日時点の所有者に課税。売却時に、期間に応じて買主と日割り調整を行う。 引き渡し時
重要事項調査報告書等の取得費用 管理会社へ依頼する書類の取得費。マンション管理の実態を説明するために必要。 売却活動前〜契約時
原状回復費用(空室で売る場合) 退去後の室内クリーニングや軽微な補修など。オーナーチェンジでは原則不要。 引き渡し前
仲介手数料(一般的な会社) 通常は「売却価格の3%+6万円+税」。物件価格によっては高額になりやすい。 成約時


また、京阪神エリアでは自治体によって税制優遇や補助制度が異なる場合もあり、事前確認が売却後の手取りを左右することもあります。
全体の費用を把握したうえで、最終的に手元に残る金額を予測しておくことが重要です。

■媒介契約の違いと選び方を理解する

媒介契約の選択は、「物件の立地と需要」を見ながら行うのが関西エリアでは効果的です。
たとえば大阪市内の再開発が進むエリアや、元々人気の高い地域なら、専属専任媒介を選ぶことで不動産会社が集中して販売戦略を立てやすくなり、成約スピードが上がる可能性があります。

一方で、大阪郊外・兵庫・奈良・京都の一部エリアでは、需要の揺れ幅があるため一般媒介を選んで複数社にアプローチする方が成約確率を高めやすいケースもあります。
物件の個性とエリア特性を見極めながら媒介契約を選ぶことで、売却までの流れを最適化できます。

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|投資用マンション売却に必要な書類一覧

ワンルームマンションをはじめ、投資用物件を売却する際には多くの書類のやり取りが必要です。売却を検討し始めた段階で、必要書類について事前に把握しておくことがスムーズな売却活動に繋がります。以下に、代表的な書類とその役割を説明します。

登記事項証明書(謄本)
物件の所有者が誰であるかを証明する重要な書類です。法務局で取得でき、オンラインでの請求も可能です。

身分証明書:
運転免許証やマイナンバーカードなどの公的機関が発行する証明書で、所有者本人であることを証明します。必要な場面が多いので、すぐに提示できるよう準備しておきましょう。

印鑑証明書・実印
マンション売却時の決済や登記の申請に必要です。特に、登記申請には実印と印鑑証明書(3ヶ月以内に発行されたもの)が求められます。

長期修繕計画書
マンションの管理組合が作成した修繕計画書で、修繕や積立金の推移が記されています。管理会社から取り寄せ可能です。

管理規約
マンションの運営ルールが記された書類で、売却時に必要です。これも管理組合や管理会社から入手できます。

公課証明書
固定資産税の額や課税標準額を確認する書類です。法務局で取得できます。

賃貸借契約書
賃貸中のマンションを売却する場合、賃料や敷金の状況を証明するために必要です。手元にない場合は、管理会社に問い合わせてください。

重要事項調査報告書
管理会社が発行するマンションの詳細を示す書類で、売却契約時に必要です。

建築計画概要書・台帳記載事項証明書
建物が建築基準法に適合していることを示す証明書類です。市区町村の建築指導課で取得できます。

建物図面・各階平面図
建物の形状や各階の間取りを示す図面です。法務局で入手できます。

ローンの返済予定表・残高証明書
ローンの残債を確認するための書類で、売却時に必須です。金融機関で再発行が可能です。



|投資マンションの売却時にかかる税金とは?

不動産を売却する際には、印紙税や譲渡所得税などの税金についてしっかりと理解しておく必要があります。特に、売却対象が投資用物件である場合、税金の負担が異なることに注意が必要です。

一般的な居住用不動産では、さまざまな特例が適用されることで、税金の負担を軽減できるケースがあります。しかし、投資用物件にはそのような特例が適用されず、課税額が大きくなることもあります。

ここでは、売却する際に発生する税金について詳しく解説しますので、かかる税金や計算方法について事前に理解しておきましょう。

【投資マンション売却にかかる主な税金】

投資用マンションを売却する際には、以下の4種類の税金がかかります。

  1. 印紙税
  2. 登録免許税
  3. 譲渡所得税

これらの税金は、居住用の不動産を売却する場合と基本的には同様です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.印紙税

印紙税は、売買契約書や領収書など、法律で定められた特定の文書を作成する際に課されます。不動産売却では、売買契約書や代金の領収書が対象となります。
税額は、文書の種類と記載された金額に応じて異なります。例えば、売買契約書の場合、記載された契約金額に応じて印紙税が課せられます。

2.登録免許税

不動産の登記を行う際に課される税金が登録免許税です。不動産の売買では、所有権移転や抵当権の設定などに登記が必要であり、通常、これらの費用は買主が負担します。しかし、売却する物件に設定された抵当権を抹消する場合には、抹消登記費用が売主の負担となります。

3.譲渡所得税

譲渡所得税は、不動産を売却して利益が出た場合に課される税金です。投資用マンションの売却で発生する税金の中で、特に高額になりやすいのがこの譲渡所得税です。

譲渡所得税の税率は、物件を所有していた期間の長さによって変わります。5年以上保有していた場合は20.315%、5年未満の場合は39.63%と、保有期間が短いほど高い税率が適用されます。



また、譲渡所得税の計算方法についても解説しておきましょう。

譲渡所得税は、不動産の売却によって得た利益に課される税金です。まずは、譲渡所得がどのくらいになるかを正確に計算する必要があります。

譲渡所得は、売却額から「取得費用」と「譲渡費用」を差し引くことで求められます。
取得費用には、物件の購入代金に加えて、購入時の仲介手数料、登記費用、そしてリフォーム費用なども含めることが可能です。
また、譲渡費用には、売却時にかかる仲介手数料、印紙税、そして場合によっては借家人への立退料などが含まれます。

譲渡所得の種類 所有期間 所得税率 住民税率
短期譲渡所得 5年以下 30% 5%
長期譲渡所得 5年超 15% 5%

ただし、建物の取得費用からは減価償却費を差し引く必要があります。これを踏まえた上で、譲渡所得は以下の式で算出されます。

譲渡所得 = 譲渡価格 - 取得費用(土地価格+建物価格-減価償却費) - 譲渡費用


なお、取得費用が不明な場合や実際の取得費用が少ない場合は、譲渡価格の5%を概算取得費として計上することが認められています。

【減価償却費の計算について解説】

減価償却とは、建物などの資産が長期にわたって使用されることを前提に、その価値を耐用年数に基づいて毎年少しずつ減少させる会計処理です。耐用年数は国税庁が定めた法定耐用年数に基づき、建物の構造や用途によって異なります。

減価償却費は、一般的に「定額法」を使用して計算します。定額法では、建物の取得価額を耐用年数で割り、毎年一定額を償却します。例えば、木造住宅であれば耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造の場合は47年です。

計算式は以下の通りです

減価償却費 = 取得価額 × 定額法償却率 × 償却期間

国税庁の公式サイトには、主な減価償却資産の耐用年数や償却率が掲載されていますので、そちらを参照して具体的な計算を行うとよいでしょう。

<参考>国税庁|主な減価償却資産の耐用年数表


【投資用マンションに消費税が関係する?】

居住用の不動産売買に消費税はかかりませんが、投資用マンションなど事業用である場合は本来消費者の代わりに納税が必要です。
ただし一定の要件を満たすことで免税事業者となり、消費税の申告や納付を免除される制度があります。
詳しくは以下のコラムでご紹介していますので、参考にしてみてください。



|投資用マンション売却に関わるその他の費用

投資用マンションを売却する際には、税金以外にも様々な費用が発生します。
その中でも特に重要なものが、仲介手数料と抵当権抹消登記費用です。これらの費用について事前に理解しておくことで、売却後に手元に残る金額を正確に把握することができます。

◆仲介手数料

マンションを売却する際、不動産会社を通じて取引を行う場合には、通常仲介手数料が発生します。
仲介手数料は法律で定められた上限があり、一般的には「売買代金×3%+6万円」で計算されます。
さらに、この手数料には消費税が加算されますので、最終的な手数料は「(売買代金×3%+6万円)×1.1」となります。

ただし、仲介手数料は不動産会社の仲介によって取引が成立した場合にのみ発生します。もし、不動産会社が直接物件を買い取る場合には、仲介手数料は発生しません。

◆抵当権抹消登記費用

不動産を購入する際にローンを利用した場合、通常、金融機関によって抵当権が設定されます。
この抵当権は、ローンを完済しても自動的には解除されず、抹消登記が必要となります。

抵当権抹消登記の手続きには、登録免許税として不動産1件につき1,000円が必要です。さらに、司法書士に手続きを依頼する場合、報酬として1〜3万円がかかるのが一般的です。

また、抹消登記の手続きには、登記原因証明情報や金融機関からの委任状などの書類が必要です。
これらの書類はローン完済時に金融機関から提供されるため、早めに手続きを進めることが推奨されます。専門知識を要するため、手続きは司法書士に依頼するのが安心です。



大阪の投資用マンション売却まとめ

投資用マンションの売却は、地域特有の市場動向や税制を理解し、適切なタイミングで進めることが成功のカギとなります。
特に、大阪のような競争の激しいエリアでは、複数の不動産会社に査定を依頼し、市場動向を把握することが重要です。

また、ローン残債や売却時にかかる費用をしっかりと確認し、計画的に進めることが求められます。
この記事で紹介した手順やコツを参考に、信頼できる専門家と連携しながら、スムーズかつ有利な条件での売却を目指しましょう。これらの知識を活用することで、資産を最大限に活かした売却が実現できるはずです。

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