投資用マンションを買った瞬間から始まるのが「賃貸管理」の業務です。
入居者募集・契約・家賃回収・クレーム対応・原状回復…と、日々のオペレーションが収益と手間を大きく左右します。
ここで最初にぶつかるのが 「自主管理」か「管理委託」か の選択です。
コストを抑えたい、手間をかけたくない、遠方に住んでいる、複数戸を持っている――立場が違えば「正解」も変わります。
本記事では、オーナー視点で数字と実務のリアルに踏み込み、2つの管理スタイルを比較してご紹介します。
初めての方はもちろん、今の運用を見直したい方にも役立つ内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
投資用マンションを購入すると、その後に必ず発生するのが「賃貸管理」です。
賃貸管理とは、入居者を募集して契約を結び、毎月の家賃を集金し、建物や室内を適切に維持する一連の業務を指します。
単に物件を所有しているだけでは収益は生まれません。入居者が快適に住める環境を整え、長期的に稼働率を維持することこそが、不動産投資の成否を大きく左右するのです。
一般的に賃貸管理には、
という2つのスタイルがあります。それぞれにメリット・デメリットがあり、オーナーのライフスタイルや物件の規模、居住地との距離感によって最適な方法は異なります。
自主管理の場合、オーナーは入居者募集から契約締結、家賃集金、退去時の立ち会い、原状回復工事の手配に至るまで、すべての業務を自分で行います。
広告を不動産ポータルサイトに掲載したり、内見希望者とスケジュールを調整したり、夜間のクレーム電話に対応するのもオーナーの役割です。自分の裁量で柔軟に進められる一方、労力と時間が大きく取られるのが特徴です。
一方の管理会社委託では、こうした煩雑な業務を不動産管理会社に任せます。
入居者募集は提携の不動産仲介ネットワークを通じて広く行われ、契約や集金も代行。オーナーは収支報告を受け取る立場になり、本業に集中できるのが大きなメリットです。
ただし、その代わりに「管理委託費」として家賃収入の数%を支払う必要があります。
両者の違いを一言でまとめると、
という構図になります。
投資用マンションオーナーの役割は、選んだ管理スタイルによって大きく変わります。
■自主管理の場合
つまり「管理会社が担う業務」をすべて自分で引き受けることになります。時間と労力はかかりますが、入居者と直接やり取りできるため、細やかなサービス提供やコストコントロールが可能です。
■管理会社委託の場合
オーナーの役割は「判断と承認」に限定され、日常的なやり取りから解放されます。そのため本業が忙しい人や、遠方に住んでいるオーナーにとっては現実的な選択肢となります。
自主管理とは、オーナー自らが入居者募集から契約手続き、日常のトラブル対応までを行う管理方法です。
投資用マンションを所有していると必ず直面する「賃貸管理」をすべて自分で担うため、時間と労力はかかりますが、その分自由度とコスト面での魅力も大きいのが特徴です。
ここでは、自主管理の代表的なメリットとデメリットを整理していきます。
最大のメリットは「管理会社に支払う委託費用が不要になる」という点です。
通常、管理委託費は家賃収入の5%前後が相場とされます。例えば家賃8万円のワンルームなら、毎月4,000円程度が管理費として差し引かれる計算です。
年間にすると約5万円、10年で50万円という金額になり、長期的に見ると収益に与える影響は決して小さくありません。
自主管理ではこのコストをゼロにできるため、利回り改善に直結します。特に1室だけ所有している小規模オーナーや、副収入として家賃収入を確保したい人にとっては大きな魅力です。
もうひとつのメリットは「入居者と直接関係を築ける」ことです。
管理会社を介さずに入居者とコミュニケーションを取ることで、信頼関係を築きやすくなります。例えば、ちょっとした要望や不具合にも柔軟に対応できるため、「親身なオーナー」として評価されれば、長期入居につながるケースもあります。
また、入居者からの声をダイレクトに聞けるため、今後のリフォーム計画や募集条件の改善に役立てることも可能です。
現場感覚をつかみやすい点は、投資用マンション経営の経験値を積みたい初心者オーナーにもメリットといえるでしょう。
自主管理の最大のハードルは「人対応」に尽きます。
入居者からの問い合わせは昼夜を問わず発生します。水漏れや設備故障、騒音トラブルなど、想定外の連絡が夜間や休日に入ることも少なくありません。
これをオーナー自身が直接対応しなければならないため、精神的な負担や時間的拘束は大きくなります。
特にサラリーマン大家や、副業として不動産投資をしている人にとっては、本業との両立が難しくなるケースも多いのです。
自主管理の場合、入居者募集も自分で行う必要があります。
仲介会社とのつながりが薄い場合、入居者募集のスピードや広告力で管理会社に劣り、結果として空室期間が長引くリスクが高まります。
空室は家賃収入ゼロを意味するため、管理費を浮かせても損失が拡大してしまう可能性があるのです。
さらに、入居希望者の審査もオーナーが判断することになります。
経験やノウハウが不足していると、家賃滞納やトラブルを起こす入居者を選んでしまうリスクもあります。短期的には「空室を埋めたい」という思いが先行しても、長期的に見ればトラブル要因を抱え込む危険性が高いといえるでしょう。
このように、自主管理は「コスト削減」「入居者との距離の近さ」という魅力がある一方で、「トラブル対応の負担」「空室リスクの増加」という大きなリスクを伴います。
オーナー自身の生活スタイルや物件の規模、または本業の忙しさによっては、デメリットが優ってしまう場合も少なくありません。
賃貸管理を管理会社に委託するスタイルは、投資用マンションオーナーの多くが選ぶ一般的な方法です。
不動産投資は「物件を購入して終わり」ではなく、その後の管理運営こそが収益を左右します。しかし、日常的に発生する業務は専門性も高く、オーナーが本業を持ちながらこなすのは容易ではありません。
そこで登場するのが、管理を専門に行う不動産会社です。
委託管理には大きな安心感と利便性がある一方、費用や会社選びに伴うリスクも存在します。ここでは、その代表的なメリットとデメリットを整理していきます。
最大のメリットは、オーナーの業務負担を大幅に軽減できる点です。
入居者募集、内見対応、契約書作成、家賃集金、滞納時の督促、退去立ち会い、原状回復工事の手配、修繕対応…これらすべてを管理会社が代行してくれます。
オーナーは毎月の収支報告や、修繕工事の承認といった「意思決定」に集中できるため、本業が忙しい人や複数物件を所有している人にとっては非常に効率的です。
特に遠方の物件を持っている場合、自主管理では現地対応が難しいため、管理会社委託が現実的な解となります。
もうひとつのメリットは、管理会社が持つ専門的なノウハウを活用できることです。
管理会社は日々多くの物件を取り扱っており、入居者募集のための広告戦略、適正な家賃設定、入居者審査、法的トラブル対応などに豊富な経験を持っています。
また、24時間体制でクレームや設備トラブルに対応できる会社も多く、オーナーが直接動かなくても入居者の満足度を維持できます。結果として入居者の定着率が上がり、空室リスクの低減にもつながります。
当然ながら、管理会社へ委託するには費用がかかります。
一般的に、管理委託費は「月額家賃の3〜5%」が相場です。例えば家賃8万円なら、毎月2,400円〜4,000円、年間で3万〜5万円程度のコスト負担となります。
また、会社によっては更新事務手数料や、修繕対応時の手数料を別途請求される場合もあります。こうした費用は長期的に見れば収益に大きな影響を及ぼすため、契約前に細部まで確認しておく必要があります。
もうひとつのデメリットは、「管理会社選びに失敗すると、期待した効果が得られない」という点です。
管理会社の対応力や営業力には大きな差があります。入居者募集に弱い会社に任せると空室期間が長引きますし、クレーム対応が不十分で入居者が早期退去するケースもあります。
さらに、オーナーへの報告が遅い、修繕費が割高など、管理会社の姿勢次第で収益性や安心感が大きく左右されるのです。
そのため、「どの会社に任せるか」を慎重に見極めることが、委託管理を成功させる最大のポイントといえます。
複数社から提案を受け、実績やサポート体制、費用の透明性を比較することが不可欠です。
管理会社委託は、「手間を省きたい」「遠方の物件を持っている」「複数物件を効率的に運営したい」といったニーズに応える合理的な方法です。
ただし、費用負担と会社選びの難しさという側面もあるため、自分の投資方針に合った業者を見極めることが重要となります。
「自主管理か、全面委託か」で悩むオーナーは少なくありません。
どちらにもメリットとデメリットがあり、オーナーの性格や生活スタイルによって最適解は変わるため、最初から一方に決めきるのは難しいのが実情です。
そんなときの選択肢として 「一部委託」という中間的なスタイルがあります。
このように、負担が大きい部分だけを切り出して任せることで、「コスト削減」と「安心感」の両立を図ることができます。
たとえば「人とのやり取りは得意だけど、夜間対応や滞納督促は苦手」というオーナーなら、集金業務やクレーム対応だけを委託するのが有効です。逆に「入居者対応はしたくないが、費用は抑えたい」という人は募集部分だけを任せるのが良いでしょう。
この柔軟な方法を取れば、いきなり全面委託して費用負担に後悔したり、自主管理で疲弊してしまったりするリスクを軽減できます。
管理会社へ委託しても、自主管理であっても、オーナーとして必ず負担しなければならない「別途費用」が存在します。
賃貸経営を検討する際は、この実費負担を見落とさないことが大切です。代表的なものを以下にまとめましたので参考にしてみてください。
空室が発生した場合、入居者を募集するために仲介会社へ広告料を支払う必要があります。
これは「仲介会社に自分の物件を優先的に紹介してもらうためのインセンティブ」で、エリアによっては募集のスピードを大きく左右します。
広告料は管理委託をしていてもオーナー負担であり、管理会社の手数料には含まれません。
建物や室内の設備は経年劣化するため、修繕・交換の費用は避けられません。
水漏れ、給湯器やエアコンの故障など、入居中に発生するトラブルは管理会社が業者を手配してくれますが、実際の費用はオーナー負担です。
小さな修理が積み重なると数十万円規模になることもあるため、予備費を確保しておくことが重要です。
退去時には、室内を次の入居者に貸せる状態に戻す「原状回復工事」が必要です。
クリーニングやクロス張替え、床の補修などが一般的で、入居者の故意・過失による損傷は入居者負担になりますが、通常使用による消耗部分はオーナーが支払います。
物件の築年数が古くなるほど、工事範囲や金額が大きくなる傾向があります。
入居者が契約を更新する際、管理会社が事務手続きを代行する場合は「更新事務手数料」が発生します。
これは管理会社委託時に特に多い費用で、契約書に明記されているか確認しておく必要があります。
賃貸経営には、建物を守るための火災保険・地震保険の加入が欠かせません。
これも当然オーナー負担となり、2年ごとや5年ごとに数万円〜十数万円が必要になります。
賃貸管理における別途費用は、管理委託か自主管理かに関わらず必ず発生する項目です。
管理委託を選んでも「管理委託費がすべて込み」ではなく、実費はオーナーの負担であることを理解しておく必要があります。
長期的な収支計画を立てる際は、管理費用だけでなく、これらの別途費用を年間いくら程度見込んでおくかをシミュレーションすることが、安定経営への第一歩です。
投資用マンションの賃貸管理は、オーナーにとって避けては通れない重要なテーマです。
「自主管理」と「管理会社委託」にはそれぞれのメリットとデメリットがあり、どちらが正解というものはありません。大切なのは オーナー自身のライフスタイルや投資方針に合った方法を選ぶこと です。
迷う場合は、家賃集金やクレーム対応など負担の大きい部分だけを切り出す 「一部委託」 という選択肢もあります。
不動産投資は「継続」が成功のカギです。
管理の負担が大きすぎて心身をすり減らしてしまっては、長期的な安定収益を得ることはできません。
逆に、費用ばかりを恐れて大事な部分まで手を抜いてしまうと、空室やトラブルで損失が膨らむリスクがあります。
無理なく続けられるスタイルこそが、最適な管理方法です。
まずは自分の性格や働き方、所有物件の状況を冷静に見極め、合った方法を選んでみてください。そして必要に応じて柔軟に切り替えていくことで、安定した投資基盤を築けるはずです。
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