ワンルームマンション投資は、将来の安定や資産形成を考える上で、少額でも始めやすい人気の投資手段となっています。
その中でも、不動産投資が「生命保険代わりになる」という話もよく聞かれるのではないでしょうか？
今回は、生命保険代わりになると言われる理由とその仕組みについて説明していきます。
ワンルームマンション投資のメリットひとつとして「生命保険代わりになる」ことが挙げられる理由は、「団体信用生命保険（団信）」という保険が関係しています。
多くの方は金融機関からローン借入をして物件を購入されますが、
ローン契約者が万が一の事故や病気によって返済できない状況に陥ってしまった場合、返済を肩代わりしてくれるのがこの団体信用生命保険です。
通常の生命保険の場合、契約者が亡くなった時に保険金が家族のもとに入ります。
これが団信の場合だと、残された家族には保険金によってローンが返済された不動産物件が資産として入ります。そしてその物件から毎月一定の家賃収入を得ることができ、また売却することでまとまったお金を手にすることができます。
ローンの返済が行われない状況は金融機関にとっても大きな損失となりますので、ローン契約時にはこの保険への加入が条件となっているケースが一般的です。
これが、不動産投資における「生命保険代わりになる」大きな理由です。
それでは団体信用生命保険の一般的な内容はどんなものかを見ていきましょう。
団信は基本的な契約内容であれば、「ローン契約者が死亡もしくは高度障害状態になった場合」に保険金が支払われます。
高度な障害とは、病気やけがなどにより身体の機能が著しく低下してしまい、日常の生活に大きく支障をきたしてしまう場合などが該当します。
団信の種類によっては、3大疾病（がん・急性心筋梗塞・脳卒中）や7大疾病（がん・急性心筋梗塞・脳卒中・糖尿病・高血圧疾患・肝疾患・腎疾患）もカバーされる特約付きのものもあります。
加入時には、その保険が保証される条件や内容について細かくチェックしておきましょう。
１．住宅ローンをこれから借りる方
団信への加入は、新規で借入をされる方・または借換えをされる方に限られます。
途中で内容を変更することなどは出来ませんので、加入時には保証内容に問題がないかを十分に検討した上でローンの契約を行いましょう。
２．健康状態などの所定の条件を満たしている方
ローン契約者は、現在の健康状態や持病の有無、既往歴などを偽りなく告知する必要があります。条件を満たしていない場合などは加入することができません。
また、事実と異なる申告をしていると、いざという時に保険金が支払われなくなってしまいますので注意が必要です。
条件を満たすことが難しい方は「ワイド団信」など、若干保険料が高くなる分、加入条件が緩和されている保険もありますので、こちらを利用するのが良いでしょう。
一般的に、団信の保険料はローンの金利に含まれています。
団信に加入するからといって、プラスで保険料の支払いが必要になるわけではありません。
ただし、保証内容が幅広い特約などがついた商品を選ぶことや、金融機関が取り扱う団信の種類により金利に影響される場合があります。
ローン契約の際は、団信の加入によりどの程度の金利が上乗せされるのかをよく確認しておきましょう。
団信は、基本的に途中解約ができません。
返済が終わるまでは、上乗せ金利分を含めた支払いを続けなければなりません。
通常の生命保険とは違い、ライフスタイルの変化などによって解約をすることができないため、この点は柔軟性に欠けると言えます。
団信の保証内容は、一般的には「死亡または高度障害状態になった場合」にしか保険が適用されません。
特約をつけることでカバーされる内容も広がりますが、所定の条件に該当しなければ、対象の疾病に罹患したとしても保険金が支払われない可能性もあります。
団信に加入する以前から、一般的な生命保険などに加入されている場合、団信の種類によっては、生命保険と重複するカバー内容もあります。
ご加入の保険全体を見直し余分な保険料を節約するためにも、全体の内容をしっかりチェックしてみてくださいね。
契約者に万が一のことがあった場合に保険金でローンを完済することが出来ますが、その物件の家賃収入だけで生活できる資金が得られるとも限りません。
不動産物件は相場によって家賃が下がったり、入居者が見つからないというリスクもあります。
また、希望の売却額で買い手がなかなか見つからない可能性もありますので、ワンルームマンション投資を始める際には、需要の高い物件を選んで購入することが大事です。
不動産投資にはいくつかのリスクもありますが、ローン契約者に万が一のことがあった時の対応という点もそのひとつです。
団信に加入することで、投資への不安を減らすことができ、万が一の時もご家族を守る役割もありますので安心して資産を残すことができます。
とはいえこれも投資ですので、生命保険の代わりになるからと安易に始めてしまうのは危険です。
しっかりと未来の資産になるような物件を見極められるよう、不動産の知識を身につけていきましょう。
