【賃貸経営】家賃保証会社を利用するメリットとは?その仕組みを解説!

コラム紹介

賃貸保証会社とは?

賃貸保証会社は、賃貸物件の入居者に対して連帯保証人の代わりとなる家賃保証サービスを提供しています。

もし、入居者が家賃を滞納してしまった場合、保証会社から滞納家賃を立て替えてオーナーに支払われます。

入居者にとっては連帯保証人の有無に関わらず、希望の物件が借りやすくなり、
大家さんにとっても賃貸経営が安定するので利用を望まれる方が多い制度です。

元々は、親や親族が連帯保証人として条件を満たさなかった場合や、保証人自体を頼みにくい場合に利用されることが多かったこのサービスですが、近年では大家さんの希望もあり、連帯保証人がいたとしても賃貸契約に利用が義務付けられている事がほとんどです。

◆「空室保証」と「滞納保証」の違い

不動産投資をされている方なら、「サブリース」という言葉もよく聞かれるのではないでしょうか。

サブリース会社が提供するサービス「家賃保証」とは「空室保証」のことを言い、今回ご説明する賃貸保証会社の「滞納家賃保証」とはまったくの別物です。

どういった違いかと言うと、「空室保証」は、入居者がいない間の空室リスクを保証するものであり、入居者がいない間もサブリース会社が家賃を支払うという制度になります。

賃貸保証会社と違い、サブリースを契約していると物件の売却で不利になることも有りますので違いをよく認識しておきましょう。

家賃保証の仕組み

保証会社利用料がかかる

このサービスを利用するためには賃貸保証料が必要で、これはオーナー側ではなく入居者が支払う費用となります。

まず初期費用として、初回保証料は家賃の50%〜100%が相場です。

また、2年目以降は更新保証料がかかり、その相場は10,000〜20,000円ほどです。
これは、利用する保証会社や物件によって金額や更新年数は変わってきます。

保証会社によっては、初回保証料+月額保証料として、毎月家賃の1〜2%を支払うという形もあります。

入居者の審査がある

保証料を支払うからといって、誰でも利用できる訳ではありません。
家賃保証会社も滞納のリスクを負う事になるため、入居者の審査が行われます。

これは入居者の身分証や収入証明書、勤務先、勤続年数などの情報を提示し、支払い能力が認められることで審査を通過できます。

審査が通る基準は保証会社によって様々ですが、一般的に年間賃料の支払額が、年収の30%程度に収まっていることが目安となります。


保証の契約形態には2種類ある

家賃保証会社によって、一般的に以下の2パターンの契約形態があります。
保証範囲も会社により様々ですので、利用の際にはどういった契約内容になっているのかを確認しておきましょう。

■一般保証型

一般保証型とは、入居者が家賃を滞納してしまった場合のみに賃貸保証会社の介入が行われる方式です。

滞納が発生した際に、オーナー(もしくは仲介管理会社)が家賃保証会社に申請を行い滞納分の家賃を立て替えしてもらいます。

■支払委託型(収納代行型)

支払い委託型とは、賃貸保証会社が入居者からの家賃の振込先となり、保証会社から毎月オーナーに家賃が振り込まれる方式です。

オーナーには毎月決まったタイミングで家賃が振り込まれ続けるため、滞納の状況には気づかない場合もあります。

◆保証会社は選べるの?

保証会社はオーナーと賃貸管理をしている不動産会社で決定します。
基本的に、入居者が自由に選ぶことはできません。

オーナーは不動産会社を通じて保証会社への手続きをする事が一般的となりますので、管理を依頼している不動産会社がどのような保証会社と提携があるのか確認してみましょう。



家賃保証会社を利用するメリット

1.家賃が滞納されても収入がなくならない

せっかく入居者が見つかっても、家賃の滞納が発生してしまうと収支計画に大きな影響が及んでしまう可能性があります。

保証会社を利用することで、すぐに立て替え行われますので「家賃がずっと入ってこない」という状況を避ける事ができます。

また保証会社を利用していると、家賃はもちろんのこと退去時の原状回復費等も立て替えてもらえる場合もありますので、安心して物件を貸すことができます。

2.滞納時の督促は保証会社が行う

滞納があった入居者に何度も督促を行うのは、時間も手間もかかり精神的にも大きな負担です。
また、退去の際に原状回復費でトラブルとなった場合、支払われないまま連絡が取れず行方不明になってしまうケースもあります。

こういったリスクに対して、労力や費用を一切かけず賃料等を回収できるという点は、保証会社を利用する大きなメリットと言えるでしょう。

督促をしても回収が困難な場合、強制退去を求める訴訟に至るケースもありますが、裁判費用や手続きも請け負ってくれる保証会社が多くなっています。

3.入居対象者が増える

保証会社を利用する事で、連帯保証人を見つけられないという人でも保証会社の審査に通れば入居する事ができます。

オーナーにとっては、保証会社が連帯保証人のような役割を果たしてくれますので、安心して入居対象者を広げる事ができるでしょう。


家賃保証会社を利用するデメリット

これまでにもご説明したとおり、その物件に入居する賃貸人が保証会社の利用料や、更新料を支払う必要があります。

契約時に初期費用の負担が大きくなってしまうため、せっかく物件を気に入ってもらえても、保証料がネックとなり契約に繋がらないというケースもあり得ます。

ただし、現在ではほとんどの物件が保証会社の利用を条件としているため、これにより他の物件に負けてしまうという心配はあまりないと言えるでしょう。


まとめ

家賃保証会社はオーナーにとって家賃滞納の不安を解消できるとても良いパートナーです。
家賃の滞納は、ご自身では対処が難しかったり回収までに時間がかかってしまうことが通常ですが、保証会社を通してほぼ100%回避できることは大きな利点です。

賃貸経営では、いかに空室や家賃滞納を防ぐかというところが非常に大事なポイントとなってきます。プロの力を利用してリスクを軽減する工夫を取り入れていきましょう。



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