投資用マンションは収益を生み出す資産として非常に魅力的ですが、市場の状況や自身の経済状況によっては売却を検討するタイミングが訪れます。
投資用マンションを売却する際、手続きや費用についての知識は成功を左右する重要な要素です。
特に、適切なタイミングや戦略を取らなければ、思わぬコストや税金に悩まされる可能性があります。
投資用マンション売却を成功させるためには、事前にどれだけの情報を得られるかがカギです。
この記事を通じて、売却を検討している方が必要な知識をしっかりと身につけ、上手く売却を進められるようにサポートしますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
投資用マンションの売却は、複数の手順を踏む必要があります。
それぞれのタイミングで、慎重な判断と準備を行えるかどうかが成功へのステップです。
ここでは、売却に向けての流れを解説していきます。
まず最初に行うべきは、物件の査定依頼です。
査定を依頼する際には、複数の不動産会社から査定を取ることが重要です。
1社の査定だけで決めてしまうと、適正価格を把握できない可能性があります。
査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
机上査定は、物件の情報や市場データをもとに大まかな価格を算出する方法です。
これに対し、訪問査定は不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、設備の状態や物件の特徴を確認して査定額を決めます。
訪問査定の方が精度が高いとされていますが、スケジュール調整などが必要です。
査定額は市場価格や物件の立地条件、築年数、そして最近の取引実績などに基づいて決定されますが、査定額=売却額ではないことを理解しておく必要があります。
査定の結果をもとに、どの不動産会社に売却を依頼するか決めたら、次に媒介契約を締結します。
媒介契約には以下の3種類があります。
この段階では、自分のニーズに合った契約タイプを選び、どの程度のサポートを期待するかを明確にしておきましょう。
媒介契約を結んだ後、不動産会社が実際の売却活動を開始します。
売り出し価格の設定は非常に重要です。価格が高すぎると売却に時間がかかり、買い手が付きにくくなりますが、逆に低すぎると売却利益が減少します。
売却価格を設定する際のポイントは、相場よりも少し高めに設定することです。これにより、交渉の余地を残しながらも、相場より大幅に高くない価格で市場に出すことができます。
最初から高すぎる価格を設定すると、値引き交渉が必要になり、最終的に売却額が大幅に下がる可能性があるため、慎重な設定が必要です。
購入希望者が現れ、価格や条件が合意に至ると、売買契約を締結します。
契約書には、売却価格、引き渡し日、手付金の額、契約解除に関する事項などが明記されています。
契約書の内容はしっかり確認し、疑問点や不明点があれば担当の不動産会社に確認することが大切です。
契約締結後には、購入者から手付金が支払われます。
この手付金は売買契約が成立した証として支払われるもので、一般的に売却価格の5〜10%程度が相場とされています。
最後のステップは、物件の引き渡しと決済です。
売買契約が成立し、買主側のローン審査や必要書類の手続きが完了すると、引き渡しが行われます。
引き渡しと同時に、物件の残代金が支払われます。
引き渡しの際には、登記手続きも進めます。特に、物件に抵当権が設定されている場合は、抵当権抹消の手続きも必要となります。これには2週間程度かかるため、事前に準備しておくことが重要です。
投資用マンションを売却する際には、複数の費用がかかります。
これらの費用を事前に把握しておくことで、予想外の出費を避け、適切に予算を立てることができます。
ここでは、売却にかかる主な費用を詳しく解説します。
仲介手数料は、不動産業者に売却を依頼した際に支払う報酬です。
日本では、仲介手数料は法律によって上限が定められており、売却価格に応じて以下のように算出されます。
たとえば、2,000万円で物件を売却した場合、手数料は 「2,000万円 × 3% + 60,000円」 となり、66万円(+消費税)が上限となります。
この手数料は成功報酬であり、売却が成立した場合にのみ支払います。
また、売却を依頼する際には、手数料の内訳や支払い時期なども契約書に明記されるため、確認が重要です。
譲渡所得税は、物件の売却によって得られた利益(譲渡所得)に対して課される税金です。
譲渡所得は以下の式で計算されます。
譲渡所得 = 売却価格 - 取得費(購入時の価格) - 譲渡費用
譲渡所得がプラスになる場合、税金が発生します。
所得税率は、物件の所有期間によって異なり、所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」として税率が低く設定されますが、5年以下の場合は「短期譲渡所得」として高い税率が適用されます。
さらに、復興特別所得税として、所得税額に対して2.1%が追加で課されます。
たとえば、売却益が500万円だった場合、短期譲渡所得なら約195万円の税金がかかり、長期譲渡所得なら約82万円の税金が発生します。
ですので、税金を抑えるためには、できるだけ所有期間が5年を超えてから売却するのが有利と言えます。
ワンルームマンション投資の売却に関わる税金について、詳細は下記のコラムに掲載しています。本記事と合わせて、ぜひチェックしてみてください。
⇒『ワンルームマンションを売却すると住民税が上がる?気になる計算方法や納税のタイミング』
|印紙税
売買契約書には印紙税がかかります。
売買契約書に記載された契約金額に応じて印紙税の額が決まります。
例えば、1,000万円以上5,000万円以下の契約には1万円の印紙税が課されます。(令和6年9月現在)
|登記費用
売却に伴って必要な手続きには、登記手続きがあります。
特に、物件に設定されている抵当権を抹消する場合、抵当権抹消費用がかかります。
この費用は一般的に数万円程度で、司法書士に依頼するケースが多いです。
抵当権抹消が完了していないと、売却が成立しないため、早めに手続きしておくことが重要です。
|リフォーム費用
売却前に、物件の価値を高めるためにリフォームを行うケースもあります。
ただし、リフォームが必ずしも高い売却価格につながるわけではないため、不動産会社にアドバイスを求め、必要最小限の修繕を行うことが一般的です。
売買契約の締結時には、契約書の内容を慎重に確認することが必要です。
契約書には、物件の詳細情報や引き渡し条件、支払い方法などが記載されており、これらの内容に誤りがないかを確認することが、後のトラブルを防ぐポイントです。
■契約書の主な項目
■手付金とは
手付金は、売買契約の成立を証明するための金銭です。
万が一、契約が解除された場合、手付金の扱いについても契約書に明記しておくことで、トラブルを避けることができます。
物件の引き渡しは、通常平日に行われ、売主と買主が指定した日時に手続きが進められます。
引き渡しの際には、買主側のローン審査や売買代金の振り込みが完了していることを確認し、残金の支払いが済んだ時点で正式な引き渡しとなります。
■抵当権の抹消手続き
物件に抵当権が設定されている場合は、引き渡し前に抵当権を抹消する手続きが必要です。
この手続きは通常、司法書士に依頼し、物件の登記手続きと同時に進めます。抹消手続きには通常2週間程度かかるため、スケジュールに余裕を持って準備することが重要です。
■登記手続き
物件の所有権を買主に移転するための登記も、引き渡しと同時に行います。
登記の準備には、本人確認書類や印鑑証明書、登記済証などの書類が必要です。
書類の不備があると引き渡しが遅れる可能性があるため、早めの準備が推奨されます。
投資用マンションの売却は、タイミングと戦略が重要です。
市場の動向を見極め、適正な売り出し価格を設定し、必要な手続きをしっかりと行うことで、より有利な条件で売却を成功させることができます。
売却に関して少しでも不安や疑問がある場合は、専門の不動産業者に相談し、プロのサポートを受けることをおすすめします。
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