ローン残債のある投資用ワンルームマンションを売る時の注意点とは?

コラム紹介

ワンルームマンション投資をはじめたものの、運用が上手くいかず売却を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。ローンが完済済みであれば簡単に手放せますが、ローン残債がある投資用のワンルームマンションの売却はハードルが高いとされています。

今回は、ローン残債のある投資用ワンルームマンションの売却時の注意点について詳しく解説します。

売却価格がローン残債を上回る場合

投資用ワンルームマンションの売却代金でローン完済が可能であれば、通常の不動産と同様に売却できます。不動産を売却時にローンを一括返済し、抵当権の抹消手続きを行います。

売却価格がローン残債を下回る場合

オーナーの希望価格よりも低い価格でしか売却できず、残債がある場合は、ご自分で不足金を用意する、もしくは売却時期を先送りする必要があります。抵当権を抹消するためには、ローンの残債を一括で返済しなければなりません。

資金調達が見込めないのであれば、売却のタイミングを見直すのが無難です。不動産価格は日々変動します。月々の返済を行いつつ、定期的に相場を確認しながら売却に備えましょう。

ワンルームマンション投資売却のローン返済の流れと注意点

マンション投資ローン残債

まず、ローン残債を確認してから、ワンルームマンションの査定依頼と不動産業者の選定をしましょう。買い手が見つかったら売買契約を締結・引き渡し日を決めます。その後、金融機関にローン残債の一括返済を申請して抵当権の解除書類の準備を依頼します。引き渡し当日に売買代金の受領とローンの一括返済をし、抵当権解除書類を受け取れば、売却完了です。

次に、投資用ワンルームマンション売却時に注意しなければならない点を3つご紹介します。

注意点1:売却時に費用や税金がかかる

投資用ワンルームマンションに限らず、不動産売却には費用や税金が発生します。売却に伴う諸経費の相場は売買代金の3〜5%程度が一般的です。ローン残債だけではなく、諸経費も賄えるように物件価格を設定しましょう。

費用相場
仲介手数料売却額の3%+6万円 ※売却額により異なる
印紙代(売買契約書添付用)1〜3万円 ※売却額により異なる
登録免許税(抵当権抹消)不動産1件につき、1,000円
司法書士費用(抵当権抹消登記)1〜2万円
ローン一括繰り上げ返済手数料1〜2万円

その他、賃貸管理解約違約金が発生するケースもあります。

注意点2:査定は複数の不動産会社に依頼を

不動産会社によって査定方法が異なるため、査定額に幅があります。必ず複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。

その際、悪質な不動産会社でないかの見極めも重要です。悪質な不動産会社と契約してしまうと、不当に売却価格を値下げされてしまったり、自社で買主が見つかるまで、物件情報を開示されなかったりするおそれがあります。査定金額の根拠を丁寧に説明してくれる、疑問や不安にも親身に対応してくれる不動産会社と契約を結びましょう。

注意点3:売却前のリフォームはNG

投資用ワンルームマンションを早く、そして高値で売却しようとリフォームをする方がいらっしゃいます。しかし、リフォーム費用を物件価格に上乗せしてしまうと、販売価格が高額になってしまい、買い手がつかない可能性も。

購入後に自分の好きなようにリフォームやリノベーションをしたいと考えている買い手が多く、リフォームがされていると逆に敬遠されてしまうかもしれません。そのままの状態で売りに出した方が早く売却でき、無駄な支出も抑えられます。

ローンの返済が難しく、売却が難しい場合は?

マンション投資ローン返済

先ほどお伝えした通り、ワンルームマンションの売却金を支払っても、ローンの完済ができなければ売却を諦めなければなりません。

しかし、どうしてもすぐに手放したい場合には、任意売却という方法があります。任意売却とは、売主が金融機関の承認を得て、不動産業者に物件を売却してもらう方法です。売却で得た代金を全額ローンの返済に充て、残りの残債は新たに借り入れ契約を結ぶことで、抵当権抹消をしてもらえます。

ただし、任意売却は金融機関に承諾してもらう必要があり、必ず行える訳ではありません。また、連帯保証人の同意や差し押さえの有無、物件の価値などの条件も設定されています。

ローンの残債を減らすには?

投資用ワンルームマンションを売却しようと検討しはじめたら、まずはローン残債を減らしていきましょう。残債を減らす方法としては、借り換えあるいは繰り上げ返済が有効です。現状よりも低金利のローンに借り換えられれば、残債を早く減らせます。借り換えには手数料がかかるので、発生する費用をあらかじめ確認しましょう。 繰り上げ返済は、月々の返済の他にまとまった金額を返済する方法で、総返済額も減らせます。

繰り上げ返済についてはこちらの記事にて詳細に解説しています。

投資用ワンルームマンション売却はご相談ください

不動産会社によって、それぞれ得意分野が異なります。投資用のワンルームマンションの取り扱い実績が多い会社であれば、売却もスムーズに行ってくれます。

投資用ワンルームマンションを円滑に売却できるかどうかは、不動産会社にかかっているといっても過言ではありません。ネームバリューや規模だけではなく、査定額の正当性や誠実さなども見極めたうえで、不動産会社を選定しましょう。

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