ワンルームマンション投資におけるランニングコストの相場はいくら?

コラム紹介

少ない資金ではじめられるワンルームマンション投資は、人気が高まっている資産運用のひとつです。家賃収入ばかりに注目しがちですが、忘れてはならないのがランニングコスト。収支に大きく関わってきますので、運用にかかる費用をきちんと把握しておかなければなりません。

そこで今回は、ワンルームマンション投資にかかる各種費用の相場について解説します。

毎月かかるマンションの管理費・修繕積立金

ワンルームマンション投資を運用するうえで、毎月支払わなくてはならないのは管理費と修繕積立金。どちらも支出の中で一定のウエイトを占めています。

管理費の相場について

管理費はマンションの共有部分であるエントランスや廊下の清掃をはじめ、エレベーターや給排水設備などの点検・メンテナンスを行う費用です。毎月、マンションの管理組合に納めます。

マンションの規模(総戸数や階数)や設備によって異なりますが、ワンルームの一般的な管理費の相場は月額6,000〜9,000円ほど。ワンルームマンションは専有面積が狭く、管理費が少額で済みます。

しかし、管理費は改定される可能性があります。値上げもふまえた運用計画を立てましょう。

修繕積立金の相場について

外壁の再塗装やエレベーターの交換、共有スペースのリフォーム時に使用される修繕積立金。築15〜20年になると修繕が必要な箇所が出てくるため、毎月少額ずつ所有者から徴収し、修繕工事費を積立てています。

修繕積立金は国土交通省がガイドラインを作成しており、階数やマンションの床面積、機械式駐車場の有無などによって費用を算出します。20㎡のワンルームの修繕積立金の相場は月額3,000〜5,000円程度です。ただし、総戸数が少ない物件や高級物件は、修繕積立金が平均よりも高額になります。

また、年数が経った物件ほど大規模な工事になり、今まで積み立てていた金額ではまかなえず追加で修繕費を請求される場合があります。中古物件を購入する際は、今までの修繕内容と今後予想される修繕箇所を確認しましょう。

そのほか定期的にかかる費用をチェック

ワンルームマンション投資には毎月かかる管理費・修繕補償金以外に、定期的に支払う費用があります。

税金

不動産所有者は固定資産税と都市計画税を納めなければなりません。住民税と同様、毎年5月頃に納税通知書が送付され、不動産がある市区町村に納税します。分割払い(年4回)もしくは一括払いが選択できます。

固定資産税は土地や建物の所収者に課される税金です。納税額は固定資産税額評価額に標準税率(1.4%)をかけて算出。面積が200㎡以下であれば、軽減税率が適応されます。3年ごとに土地や建物の評価が見直され、納税額が変動します。

固定資産税は土地または建物の所有者全員に納税義務がありますが、都市計画税は市街化区域内に固定資産を所有している方のみが支払う地方税です。固定資産税額評価額に制限税率(0.3%)をかけて納税額を算出します。

年々、市街化区域は増加傾向にあります。物件購入時に市街化区域かどうか不動産業者に確認をしておくと良いでしょう。 さらに、家賃収入は不動産所得となり所得税がかかります。所得合計金額から各種控除や経費を引いた課税所得に準じて所得税額が決定します。所得が多ければ多いほど、納税額が増え、利益が減ってしまうおそれも。運用開始前に所得税の計算をしっかり行いましょう。

修繕費

入居者が退去したら、次の入居者に備えハウスクリーニングやクロスの貼り替え、排水管清掃などの原状回復をします。建物の状態により費用は増減しますが、一般的には10万前後かかるようです。原状回復作業は退去者が出るたびに行います。

長期的に運用していくと、フローリングの張り替えをはじめ、コンロや給湯器などの設備の交換もしなくてはなりません。設備、仕様によって費用が異なりますが、高額支出が予想されます。しかし、空室リスクを軽減にはインテリアや設備のメンテナンスが必要不可欠です。原状回復や設備の交換は突発的に発生するので、あらかじめ修繕資金の確保をおすすめします。

保険料

ワンルームマンション投資をするなら、自然災害や火災のリスクに備えて火災保険や地震保険に加入しておくと安心です。火災保険は火災だけではなく、落雷や台風・豪雨による損壊なども補償されます。ローンを組む際、火災保険の加入を求められることもあるそうです。

ちなみに、地震保険は火災保険に加入していないと契約できません。地震保険に加入したい方は火災保険加入が必須条件になります。

建物や保険の内容や特約によって保険料が変わりますが、ワンルームマンションの火災保険の相場は年間3〜5万円程度です。地震保険も加入するなら、プラス1万円ほど加算されます。

広告料

入居者を募集するにあたり、不動産仲介業者に優先的に紹介してもらうのに広告料(仲介手数料)がかかります。広告料の相場は家賃の1ヶ月分で、新しい入居者との契約が成立した時に支払う仕組みです。管理会社に委託している場合は、契約手数料として請求されます。

費用を抑えたい方は自身で賃貸ポータルサイトに登録する方法もあります。ただし、広告料が支払われた物件が優先的に掲載されてしまうため、広告費用を投入していない物件はなかなか閲覧されないおそれも。長期間の空室を避けるには、多少の出費は惜しまない方が良いかもしれません。

収支のバランスを考えましょう

ワンルームマンション投資を成功させるには、収支バランスを常に把握することが大切です。最初は順調でも、建物の経年劣化にともない家賃の減額や大規模な修繕・改修を余儀なくされ、収支バランスが一気に崩れる可能性があります。

不動産投資は貸して賃料を得られ、さらに売却益も得られる投資です。運用が難しいと感じたら、早めに売却を検討しましょう。

ワンルームマンションの早期売却には不動産業者選びが重要です。実績ある業者なら損失を最小限に抑え、大切な資産を守れます。信頼できる業者をお探し方はこちらのページをご活用ください。

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